【フードテック】人工肉・培養肉の世界市場規模の推移とシェア、注目ベンチャー企業について調べてみた

【フードテック】人工肉・培養肉の世界市場規模の推移とシェアについて調べてみた

ヴィーガン(菜食主義者)の出現や、国際的な食糧危機の解決などから注目を浴びる「人工肉」「培養肉」。先日アメリカで同事業を手がけるビヨンド・ミートが上場し、人気となっています。

この辺りを総称して”フードテック(FoodTech)”と呼ばれており、次の大きな注目になるかもしれません。

その中で大きな市場である「人工肉・培養肉」の市場規模について調べてみました。

人工肉・培養肉の市場規模予測推移

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日本能率協会総合研究所によると、2023年度の世界の人工肉(培養肉を含む)の市場規模は約1,500億円と予想されております。

現在、食肉業界の市場規模は世界で7500億ドル(約80兆円)あると推計されており、CAGR(年平均成長率)は3〜4%の予測が中心です。今回の人工肉の市場予想からCAGRを算出すると、人工肉(培養肉)市場のCAGRはおよそ年9〜10%となり、旧来の市場よりも高い成長率が予想されます。

しかし、仮に2023年に予想通り成長したとしても世界の食肉市場に占める割合は0.1%未満となります。

■人工肉市場概況
・2023年度の世界の人工肉市場は約1,500億円。
・人工肉は、畜肉の代替品として、食感、風味、外観などを人工的に再現した加工食品。主原料が植物由来の人工肉と動物の細胞を培養した培養肉がある。
・欧米では、健康志向の高まりから植物性食品の需要が拡大、本物の肉により近い製品の発売が活発化。
・食料不足/環境問題の解決に役立つ技術として世界的に関心を集め、培養肉の分野には実用化に向け多数のベンチャーが参入。
(引用:株式会社日本能率協会総合研究所

人工肉・培養肉とは?

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人工肉はその名の通り、畜産物の食肉に代わる代替製品です。培養肉は、牛などの動物の幹細胞を培養し増殖させて精製した代替製品です。人工肉は既に粒状大豆タンパク(大豆ミート)やグルテンミートといった製品として市場に流通しています。

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代替製品として従来のアプローチが違うのは、従来は大豆・グルテンなどにより「肉に置き換える」ことが主な目的でしたが、近年の人工肉の定義(主眼)は、技術の力を用いて本物の肉の食感、風味、外観を再現する(≒肉そのものを作る)ことに主眼が移ってきています。

その為、従来の食品加工会社以外に技術力を売りにしたベンチャー企業が相次いで参入しています。

人工肉・培養肉で脚光を浴びる注目ベンチャーは?

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人工肉・培養肉について注目を集めているベンチャー起業について調べてみました。

まず人工肉の分野から。何と言っても先日上場したBEYOND MEATS(ビヨンドミート)は初日に時価総額3,600億円を超える評価をつけました。

そのビヨンドミートの競合で知られるImpossible Foods(インポッシブルフーズ)もアメリカのバーガーキングなどに導入されるなど、こちらも高い評価を得ています。

一方で培養肉については、まだコストの面の課題があり人工肉ほどスケールしておりません。(下記参考)

培養肉はイスラエルのSuperMeat(スーパーミート)、アメリカのMemphis Meats(メンフィス・ミート)、そして日本のインテグリカルチャーなどが大きな調達をこなしており、注目を集めています。

培養肉の製造コスト推移
・2013年 200g=2,800万円(世界初の培養肉)
・2017年 400g=26万円(メンフィス・ミート)
・2018年 XXg※=5,600円(アレフファーム)
※ステーキと表現があり100g未満と予想される

フードテックが注目を集める3つ理由とは?

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フードテックが注目を浴びる理由を考えてみました。おそらくこの3つが主な要因になると思います。

新興国を中心に今後30億人の人口が増える予測があります。これは現在の1.5倍近い人口規模です。日本人は「寿司」で特に記憶に新しいと思いますが、昔は魚を生で食べる人が少なかったですが、近年は寿司ブームもあり軒並み生鮮の海産資源の値段は上がっています。

つまり口が増えると食品の値段が上がります。人口が増えてその国が豊かになると、それだけ食べなくてはなりません。ある調査では食料は今の1.7倍程度必要となるようです。しかし、現在の畜産では、環境問題を抱えているだけでなく、肥沃な土地の不足などにより現在のやり方では限界が見えているというのが背景にあります。

最後に、ヴィーガンなどの信仰やヘルシー思考など先進国を中心とした食文化の変化が挙げられます。

フードテック自体の市場規模は700兆円!?

さらに付け加えるなら、人間が口に入れている食べ物の市場は全体で700兆円という試算結果もあります。このような巨大な市場であるからこそ、世界中の投資家がフードテックに群がっているとも言えます。

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